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紺色のひと

思考整理とか表現とか環境について、自分のために考える。サイドバー「このブログについて」をご参照ください

環境

「なぜ金魚を川に放流してはいけないの?」から外来生物問題を考える

大阪府泉佐野市の「犬鳴山納涼カーニバル」では、夏の風物詩として川に金魚を放流して参加者にすくい取らせるというイベントが行われているそうです。 2016年7月、このイベントを問題視する声がtwitterを中心に挙がり、実際に主催者に指摘や問い合わせ等を行…

秋田でのクマによる死亡事故:中間まとめと雑感(追記あり)

2016年5月から6月にかけてニュースを賑わしている、秋田県鹿角市から青森県境周辺でのツキノワグマによる人身被害事故について、6月15日現在での状況を一旦まとめるとともに、報道や関連団体等の意見について思うところを書いてみます。 当事故によるクマ出…

ガルパン劇場版を北海道植生警察の視点からみる

※本記事では、公開中/BD・DVD発売中の「ガールズ&パンツァー劇場版」のネタバレおよび一部映像の引用を含みます。ご注意ください※巷で大人気のガルパンことガールズ&パンツァー、劇場版のBD/DVDが発売になりました。 僕もにわかガルパンおじさんの一人で…

自然のために、いきもののために、できることってなんだろう?

本記事は「結婚披露宴の写真を頼まれても、お断りする理由がある」にいただいたコメントへの返信として、人間と野生動物の関係性であるとか、あるいは自然環境の保護・保全活動にかかわる際の心構えとか、僕が普段考えていることを書いてみました。 結論のな…

自然描写が気になって「ゴールデンカムイ」が楽しめない

北海道とアイヌ文化と狩猟、いろいろなエッセンスが詰まった「ゴールデンカムイ」、人気ですね。僕にとっても興味のある分野を取り上げた漫画で、面白く読んでいました。ただ、自然の描写……特にカジカについて個人的に非常に気になる点があったので、メモ程…

3歳からのおすすめ科学絵本セレクション

娘マチ子、もうすぐ4歳になります。毎晩読み聞かせをしているせいか、今のところ本好きに育ってくれていて、文字への興味も強くあるようです。平仮名は読めるようになったけれど、まだ字を追っているだけで、読んでそのまま意味をとることはできていないみた…

鮭累々

サケが累々としていた。 そこは孵化場で、川から引かれた水路に導かれるようになだれ込んできたサケが、すのこの上に次々と揚げられて、システマチックに――と表現するにはあまりに原始的だけれどシンプルで美しい手法によって、腹を割かれてゆく。卵はひとと…

熊森協会の言う『餌付け』とは一体なんなのだろうか

日本熊森協会さんは、奥山保全などの活動をされている実践自然保護団体です。ただ、その活動や自然保護観は、一般的な保護・保全手法と一線を画しており、観念がズレていたり、思い込みが過ぎるように見える部分があったり、独自定義の語を使ったりしている…

大阪の錯誤捕獲クマについての簡単なまとめ(追記あり)

2014年6月、大阪府でツキノワグマが捕獲されました。イノシシ・シカ用の罠にかかったもので、こうした「錯誤捕獲」による動物は、原則として放獣するよう環境省から指針が出ています。しかし、大阪府ではツキノワグマが生息していないと思われており、捕獲時…

ウチダザリガニを食べて、外来生物のことを考えてみた

少し早いお盆休みを取って、北海道の東側に行ってきました。 目指すは道内でも数少ない怪獣伝説のある湖、屈斜路湖! 当然怪獣の名前はクッシーなのですが、似た名前のクッタラ湖やクッチャロ湖にクッシーはいるのだろうか、とかそんな非建設的なことを考え…

熊森協会が『どんぐり運び』を真っ向から否定していた件

本ブログでは、”実践自然保護団体 日本熊森協会”に対し、その活動、特に「どんぐり運び」に代表される野生動物の関わり方に問題が大きいと感じ、指摘・批判を行ってきました。先日4月8日にアップされた協会公式ブログにて、非常に興味深い記述がありましたの…

SYNAPSE Classroom vol.3「人と動物のつきあいかた」に参加します

2014年1月25日(土曜)に東京で開催されるイベント、SYNAPSE Classroom vol.3「人と動物のつきあいかた」に、"生徒役"として参加することになりましたのでお報せします。 SYNAPSE Classroom vol. 3 | 学術と社会を繋ぐ SYNAPSE Project 「SYNAPSE project」…

俺の美声でカエルを発情させてみた

春。 それはカエルたちの恋の季節。 そこに参戦するべく、恋ノ邪魔者たる僕は、美声をひっさげて水辺に向かった! エゾノリュウキンカ咲き乱れる水辺。雪解け間もない頃、エゾアカガエルたちは恋の相手を探し、コロコロと悩ましげな声をあげる―― かと思えば…

サンショウウオの卵もおいしそう?

春が遅い。本当に今年は春が遅い。エゾヤマザクラの花がようやく咲き始めました。 4月の下旬まで寒々しい日が続き、遊びに行った先の山々に積もった雪は少しも減っている気がしません。札幌市内でも好天に恵まれず、連休は冷たい雨に降り込められて鬱々と過…

日本熊森協会のヒグマ認識がひどい

本ブログでは、”実践自然保護団体 日本熊森協会”に対し、その活動や生物への認識に明らかな誤りや偏りがあり、問題が大きいことを指摘・批判してきました。 熊森協会の主な活動場所は本州、ツキノワグマへの言及が多いのですが、ここ2年ほど北海道のヒグマ…

ウナギが絶滅危惧種!? レッドリスト選定について

「土用の丑の日」など、日本の食卓に馴染みの深い魚のひとつであるウナギ。日本には「ニホンウナギ」という種類が主に生息し、古くから食材として利用されてきました。このニホンウナギが絶滅危惧種に、という衝撃的なニュースが流れたのをきっかけに、背景…

「クマムシカフェ・イン・札幌」に せんにゅう!

去る2012年3月2日、北海道札幌市にてクマムシイベント「クマムシカフェ・イン・札幌」が開催されました。今回はクマムシカフェのリポートをお届けします(ご本人の許可を得て写真を撮影しています)。 なお、記念すべき第一回のクマムシ集会はパリで行われて…

熊森協会の科学観と「奥山保全・復元学会」の閉会

日本熊森協会の森山まり子会長が学会会長を務める「日本奥山保全・復元学会」が閉会してしまいました。この学会についての流れを追いつつ、僕が熊森協会に期待していたこととか、協会の科学に対する向き合い方で問題があると感じたことについて、つらつらと…

たくさんのふしぎ「コテングコウモリを紹介します」を紹介します!

福音館書店から出版されている子ども向け科学絵本「たくさんのふしぎ」をご存知でしょうか。「絵ときゾウの時間ネズミの時間」「ノラネコの研究」「アラスカたんけん記」などなど、科学や歴史、文化などのさまざまな分野で、なにかに夢中になっている専門家…

熊森協会、初の北海道講演を傍聴してきた

10月30日、日本熊森協会では初めてとなる北海道講演が開かれました。僕は以前から「熊森協会の理念には大きな歪みがあり、どんぐり運びをはじめとする彼らの活動ではクマのためにも森のためにもならないのでは?」と感じ、本ブログ上で活動の問題点の指摘を…

サケで人生を語れ! 紅鮭マンガ「CRIMSONS」がアツい!

人間は、自分以外のものに人生を重ねて語らずにはいられません。大海原の航海、独りきりの旅路、立ち寄った飲み屋での邂逅、様々な生き物たち…。その想いを重ねられた幾多の事象の中で光る銀鱗、それがサケです。ベニザケの生き様を通じて、生きるとは何か、…

熊森協会「ヒグマを殺せばいいという道民は野蛮」←道民は怒っていい

札幌の街中でヒグマ出没が相次ぐ、というニュースが流れています。本件に対して「日本熊森協会」がコメントを出していますが、記述があまりに不正確なうえ、北海道民を明らかに侮辱する内容であると感じ、批判するとともに主張内容を分析しました。 なお、ヒ…

札幌のヒグマ出没についてちょっとしたまとめ

札幌市内でヒグマの出没が相次いでいます。山林に面した同市内では、これまでもヒグマが目撃されることは珍しくありませんでしたが、今回は中心部にほど近い住宅街での目撃が多発したため、大きなニュースとなりました。10月10日現在での出没状況を簡単に整…

川の中の墓標

彼等は海からやって来る。大群となってやって来る。川面に背鰭をなびかせて、川底に腹を摺り付けて。 秋は、彼等の産卵の時期であり、そして同時に死の時期でもある。僕が歩いた川原で死んでいた、彼等サケマスのホッチャレた姿だけを集めた。 川の中を歩く…

熊森協会の「ツキノワグマは絶滅寸前」って本当なの?

日本熊森協会はクマ(ツキノワグマ)を中心とした保護活動を手がけています。協会の主張のひとつである「動物たちの生息地である奥山を復元しよう」には、「クマは絶滅寸前なのに殺されている保護すべき存在」という認識が見て取れます。 でも、本当にクマは…

日本熊森協会のズレた「絶滅」観

飢えたクマを救うため、と主張し森へドングリを運ぶ活動を行った日本熊森協会の主張に、「ツキノワグマは絶滅危惧種だから保護しなければいけない」「絶滅危惧種を殺すなど言語道断」というものがあります。しかし、協会の主張を見ていくと大きな矛盾が見つ…

絶滅危惧種を殺しても罪に問われない!

ニュースなどで「絶滅危惧」という言葉を聞くと、「今すぐ絶滅しそうなんだ!」「保護しないといけないのかな」と思わされることがあります。 ところが、絶滅危惧種を選定する環境省のレッドリストでは「どの種がどの程度絶滅しそうか」とランク付けがされて…

海鳥とネコの楽園、北海道・天売島でオロローン!

北海道北部・羽幌町の沖に浮かぶ二つの島、天売(てうり)と焼尻(やぎしり)。天売島は海鳥の繁殖地として利用されており、近年減少傾向にあるウミガラス、通称オロロン鳥の数少ない繁殖地としても知られている。7月・海の日の連休に、海鳥と島に暮らすネコ…

カエルの卵がおいしそう

春である。あちこちの水溜りや湿った川っぷちでカエルの卵を見かける季節になった。僕は数年前から、あのぷるぷるしたカエルの卵がおいしそうだと思う気持ちを止められないでいる。 僕は甘党であり、洋菓子も和菓子も大好きだ。詳しくは伏せるが、とある個人…

コウモリ写真展と写真集『BAT TRIP』

札幌でコウモリの写真展がある、と聞いて、妻と行って来ました。 中島宏章写真展 BAT TRIP 写真展のこと。 きっかけは、ちょっと変わったDMをもらったこと。 ん? コウモリ? 開くと、写真展「バット トリップ」のお知らせが。 コウモリが海を飛ぶ? 雪のな…

毎日新聞さん、熊森ドングリ運びはただの美談ですか?

本エントリは、熊森協会によるドングリ運びを改めて批判するとともに、好意的で一面的な報道を行う毎日新聞ほかメディアの報道姿勢に疑問を投げかけるものです。 昨年秋から冬にかけて、テレビなどで「ツキノワグマの出没増加」が集中的に報道されました。そ…

ギョギョー!「クニマス絶滅してなかった!」の何が凄いの?

2010年12月14日夜、僕はこの衝撃的なニュースをtwitter経由で知りました。 「京大チーム、絶滅した魚のクニマス発見」News i - TBSの動画ニュースサイト*1 今年3月、山梨県の富士五湖の1つ、西湖で京都大学の研究チームが70年ぶりにクニマスを発見しまし…

熊森関東支部の「春にもドングリをまく」案に反対します

「飢えたクマに届けるため森にドングリを運ぶ」という、生態学的に非常に問題の大きい活動を行っている日本熊森協会には、全国にいくつもの支部があります。このうちのひとつ、関東支部にて12月5日に行われたという定例会の内容を支部のブログで読んで、僕は…

絵本「どんぐりかいぎ」で学ぶ熊森ドングリ運びの問題点

■本エントリは、福音館書店の絵本「どんぐりかいぎ」を読み解きながら、日本熊森協会のドングリ運び活動を強く批判するものです。ドングリ運び活動に参加・賛同された方や、小さいお子様が周囲においでの方に読んでいただきたいです。 【はじめに 熊森協会の…

「クマがかわいそうだから殺さないで」と感じる皆さんへ

クマ出没増加のニュースが広まっています。各地で捕殺されたツキノワグマは2010年のみで2,000頭を上回り、「かわいそう」「殺さないで」「残酷だ」などの声もあちらこちらで耳にします。実際、クマを殺処分した自治体や猟友会に「なぜ殺した」「麻酔銃を使え…

野生のクマをなんとか助けたいと考える皆さんへ

全国各地でクマの出没が多発している、とのニュースが流れています。僕の住む北海道でも先日、道東斜里町の市街地に白昼ヒグマが3頭出現し、うち2頭が射殺されたとの報道がありました。本州四国に広く生息しているツキノワグマについても同様のニュースが聞…

萌えるサケ科魚類、日本初の擬人化に成功(してた)

「サケ科魚類はお好きですか?」 初対面の女の子にこんな問いかけをしたら、きっとドン引きされてしまうでしょう*1。会話の切り口として適切であるかどうかはともかく、サケは日本では大変メジャーな魚のひとつです。狩猟採集を行っていた時代から大変お世話…

美唄・宮島沼に天然記念物マガンの渡りを見にゆく

5月の連休に、美唄市にあるラムサール条約登録湿地・宮島沼へ、渡り途中のマガンを見に行って来ました。 マガンについて マガン(Anser albifrons)は大型になるカモの仲間で、月と雁のモチーフとなったり、大造じいさんと知恵比べをしたり、実際に見たこと…

トキの襲撃事故からみる外来生物問題〜その2.誰が殺したニッポニア

はじめに 本エントリは、トキの襲撃事故からみる外来生物問題〜その1.なぜトキを殖やすのか - 紺色のひとの続編です。先日のトキ襲撃事故から、テンと外来生物の取り扱いについて、さらに人間が他の生物に干渉する行為について考えてみたいと思います。

トキの襲撃事故からみる外来生物問題〜その1.なぜトキを殖やすのか

はじめに 3月10日、佐渡市の佐渡トキ保護センターで、飼育中のトキ9羽が死んだと発表されたのは記憶に新しいと思います。 環境省は10日、新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターで、国の特別天然記念物のトキ9羽が死んだと発表した。施設内に侵入した野生動…

大人のための対子供格闘術【タタカイ】講座〜野外編〜

僕は週末に、親子を対象にした野外活動・自然観察会イベントのボランティアスタッフをしていて、幼稚園から小学校低学年くらいの子供たちと外で遊ぶ機会が多い。彼らにとって「力いっぱい遊んでくれる、無茶の利くお兄さんキャラ」というのは貴重らしく、周…

サケ科魚類オタが非オタの彼女に国産サケを軽く紹介するための10種

元エントリ「アニオタが非オタの彼女にアニメ世界を軽く紹介するための10本」から遅れること約2ヶ月。自分が淡水魚類オタかというと正直自信がありません。膨大な種数を誇るコイ科・ハゼ科の大部分が、僕の生息分布域とブラキストン線によって隔たれているか…