紺色のひと

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2010-01-01から1年間の記事一覧

2010年、僕たちのソフトパレード

僕にとって大晦日というのは、積極的に一年を振り返る数少ない機会だ。別に「過ぎたことは済んだことさ、明日しか見えねぇ」と思っているわけではなくて、日々に追われて振り返ることができていない、というだけの理由なのだけれど。 毎年大晦日は実家で過ご…

僕の「サンタの存在証明」

僕が幼かった頃は、サンタクロースの存在を純粋に信じる子供であった。「ヒゲの生えた赤い衣装のおじいさん」というその存在だけではなく、子供たちみんなにプレゼントを配ってくれる「サンタとしてのサンタ」の存在を疑ってはいなかった。僕たち兄弟には毎…

ギョギョー!「クニマス絶滅してなかった!」の何が凄いの?

2010年12月14日夜、僕はこの衝撃的なニュースをtwitter経由で知りました。 「京大チーム、絶滅した魚のクニマス発見」News i - TBSの動画ニュースサイト*1 今年3月、山梨県の富士五湖の1つ、西湖で京都大学の研究チームが70年ぶりにクニマスを発見しまし…

熊森関東支部の「春にもドングリをまく」案に反対します

「飢えたクマに届けるため森にドングリを運ぶ」という、生態学的に非常に問題の大きい活動を行っている日本熊森協会には、全国にいくつもの支部があります。このうちのひとつ、関東支部にて12月5日に行われたという定例会の内容を支部のブログで読んで、僕は…

絵本「どんぐりかいぎ」で学ぶ熊森ドングリ運びの問題点

■本エントリは、福音館書店の絵本「どんぐりかいぎ」を読み解きながら、日本熊森協会のドングリ運び活動を強く批判するものです。ドングリ運び活動に参加・賛同された方や、小さいお子様が周囲においでの方に読んでいただきたいです。 【はじめに 熊森協会の…

「クマがかわいそうだから殺さないで」と感じる皆さんへ

クマ出没増加のニュースが広まっています。各地で捕殺されたツキノワグマは2010年のみで2,000頭を上回り、「かわいそう」「殺さないで」「残酷だ」などの声もあちらこちらで耳にします。実際、クマを殺処分した自治体や猟友会に「なぜ殺した」「麻酔銃を使え…

野生のクマをなんとか助けたいと考える皆さんへ

全国各地でクマの出没が多発している、とのニュースが流れています。僕の住む北海道でも先日、道東斜里町の市街地に白昼ヒグマが3頭出現し、うち2頭が射殺されたとの報道がありました。本州四国に広く生息しているツキノワグマについても同様のニュースが聞…

萌えるサケ科魚類、日本初の擬人化に成功(してた)

「サケ科魚類はお好きですか?」 初対面の女の子にこんな問いかけをしたら、きっとドン引きされてしまうでしょう*1。会話の切り口として適切であるかどうかはともかく、サケは日本では大変メジャーな魚のひとつです。狩猟採集を行っていた時代から大変お世話…

記念写真と荒ぶる鷹のポーズ的な何か

結婚披露宴から一周年ということで、妻と食事をした後、記念撮影でもしようかということになった。 なったのだが、三脚で遊んでいるうちに、いつのまにかセルフタイマー祭りになってしまった。だって三脚を買ったばかりだったし、嬉しかったんだよ。 作例そ…

9月はあちこち行ったということ

出張から帰ってきたら、結婚式を挙げてからちょうど一年が経っていた。つまり9月も終わっていたということで、北海道には秋が来て、例えば川に足を入れると落ち葉がたくさん引っかかる季節になった。今年の9月は友人の結婚式やらなにやらであちこちに飛んで…

さらば従兄の背中よ、ケムール人よ

僕にはイトコ兄弟が多いが、うち従兄と呼べるのはひとりしかいない。僕よりも二週間だけ年上の、同い年の従兄がそうだ。彼、貞光の話をしよう。僕と彼はほとんど双子のようにして育った。家は隣同士で、一緒にチャンバラをして、近所の同じ幼稚園に通い、雪…

カメラを買いました。

森ガールにいつまでも拘るつもりはないのだけれど、彼女らの小物としても十分に使用可能なほどかわいいカメラを購入しました。PENTAXのoptio W90というモデルです。PENTAX デジタルカメラ Optio H90 マットブラック OPTIOH90MB出版社/メーカー: ペンタックス…

トルコで僕は考えなかった(トルコ旅行記 最終回)

この春トルコへ旅行に行ってから、僕はずっと考えていた。非日常の旅行の中で感じたはずの自分の変化について考えていた。日常の生活の中で折に触れて思い出すあの一週間のことについて、僕の中でどう消化しどう昇華できたのか考えていた。そして、結局僕は…

森ガールにとっての『森』を考える〜「もし森」補足として

「もし森ガールがゆるゆるファッションで実際に『森』へ入ったら」の企画を思いついた理由のひとつである「森ガールにとっての森とは何か」について、野暮を承知で考えてみました。また、前エントリではひどすぎて使えなかった没写真と補足説明を付したおま…

もし森ガールがゆるゆるファッションで実際に『森』へ入ったら

森ガール――”森にいそうなファッションの女の子”――というmixi発祥の言葉が市民権を得て久しいです。クマさんリスさん妖精さんらに囲まれて、やわらかな木漏れ日の中でまったりと時間を過ごすイメージなのでしょう。しかし山男や森ボーイ、そして野外活動を好…

美唄・宮島沼に天然記念物マガンの渡りを見にゆく

5月の連休に、美唄市にあるラムサール条約登録湿地・宮島沼へ、渡り途中のマガンを見に行って来ました。 マガンについて マガン(Anser albifrons)は大型になるカモの仲間で、月と雁のモチーフとなったり、大造じいさんと知恵比べをしたり、実際に見たこと…

季節の記憶喪失

ライラックが咲く前に大通公園でライラックまつりが始まって、よさこいソーランが始まって、個人的に特に盛り上がりもなく終わって、ニセアカシアが乳白色の花と甘く強い匂いを中島公園にまき始めた。北海道神宮の例大祭の夜店が中島公園に並ぶ頃、僕は出張…

飛んで跳んでとんで!イスタンブール(トルコ旅行記その4)

トルコ旅行記も4回目、今回はイスタンブール滞在一日目の模様を書き残す。荒野のカッパドキア、古都のサフランボルと周って、僕たちは再び帝都イスタンブールへと戻ってきた。 この街での行動を振り返るその前に、サフランボルからイスタンブールに向かうま…

サフランボルのドアをあけたよ(トルコ旅行記その3)

この記事は「トルコで僕はなにを考えようとしていたか(トルコ旅行記その1) - 紺色のひと」 および 「カッパドキアの地と空と(トルコ旅行記その2) - 紺色のひと」の続編です。 トルコ旅行も中盤に差し掛かっている。カッパドキアを後にした僕たちが向かう…

カッパドキアの地と空と(トルコ旅行記その2)

この記事は「トルコで僕はなにを考えようとしていたか(トルコ旅行記その1) - 紺色のひと」の続編です。 4月5日 月曜日(3日目) 朝6時30分、僕は携帯電話のアラームで目を覚ました。トルコはイスタンブール、観光地のど真ん中にある小さなホテルの一室。前…

トルコで僕はなにを考えようとしていたか(トルコ旅行記その1)

妻がトルコへ行きたいと言った。彼女が何処其処へ行きたい、というのはごく日常的なことなので、いつ言われたのかは覚えていない。 「子供を産んだり、今後人生に転機が訪れたら、きっと遠くへ行くのは難しくなると思うの。私、トルコに行きたい」 その話を…

旅の支度をしよう。

そもそも、最初にこのことについて考え出したのはいつだったのか、僕は思い出すことができない。内包しているいくつかのことや派生する思考、さらにいくつかの側面から推測するに、僕は自身の成長のかなり早い段階でこのことについて考え始め、ある指向性を…

トキの襲撃事故からみる外来生物問題〜その2.誰が殺したニッポニア

はじめに 本エントリは、トキの襲撃事故からみる外来生物問題〜その1.なぜトキを殖やすのか - 紺色のひとの続編です。先日のトキ襲撃事故から、テンと外来生物の取り扱いについて、さらに人間が他の生物に干渉する行為について考えてみたいと思います。

トキの襲撃事故からみる外来生物問題〜その1.なぜトキを殖やすのか

はじめに 3月10日、佐渡市の佐渡トキ保護センターで、飼育中のトキ9羽が死んだと発表されたのは記憶に新しいと思います。 環境省は10日、新潟県佐渡市の佐渡トキ保護センターで、国の特別天然記念物のトキ9羽が死んだと発表した。施設内に侵入した野生動…

春を待つ、「ぽろん」と生を噛み、妻の生活音に耳をそばだて

妻が化粧を落としている。洗面所から聞こえる水音に耳を澄ませ、僕が生活に対して感じることを擬音で表すのならきっと「ぽろん」というのが合っているのだろうな、などと考える。ぽろんと零れる生活音。居間のドアを開け、妻が戻ってくる。化粧水を付けてい…

この街で冬が終わる前に

僕には季節限定の得意料理がある。 ホワイト餃子のでっきあがりでィ!

マンガにみる少林寺拳法

日本に武道は数あれど、少林寺拳法は知名度・競技人口の割に実態が知られていないものの代表、と言い切っていいでしょう。コバヤシ流、と言われたり、中国は少林拳と同一視されたり、その名称から誤解が多数あります。こういった「少林寺拳法とはなにか?」…

体と生活

僕の生活のキーワードは明らかに「生活」な訳だけれど、この言葉には、妻とふたりで過ごす時間や暮らし、という意味の他に、自分を律するという側面をとても強く持つ。 最近は思考の整理がもっぱらtwitter上になってしまっているけれど、そこでも僕は武道の…