紺色のひと

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クマのため?山にどんぐり・柿を運んではいけない理由

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日本熊森協会にドングリ等を送り、山に運んでもらうという活動が、2004年頃から継続的に行われています。関西圏のヴィーガンカフェ等でどんぐりを受付け、協会に送るという間接的な活動もあるようです。
2020年は、特にクマが人里に出没する件数が多く、連日補殺される等の哀しいニュースが流れてきます。なんとかしたいと私も思いますし、実際にその気持ちを行動に移したいと、せめてドングリを拾って届けたいと考えておいでの方もいらっしゃると思います。
しかし、それは本当にクマのためになる行動でしょうか? 「かわいそうだから」「飢え死にしてしまうから」という気持ちも、「クマに餌をやる」という行動になってしまうと、結果的にクマを苦しめてしまう(殺されるクマを増やしてしまう)ことにつながります
クマを助けたいというやさしい気持ちを否定するものではありませんが、クマのためにはなりませんし、誰かを傷つけてしまうかもしれません。

私なりに「どうして山に運んではいけないか、その理由」を考えてみましたので、お読みいただけると嬉しいです。
なお、ここでは「なぜクマが山から出てくるか」「どうすればよいか」についての解説はいたしません。以下のリンク先記事が原因と対策を詳しく述べていますので、ご参照ください。
過去5年で最多、「クマ出没」が増えた意外な真相 | 災害・事件・裁判 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
「クマ被害 過去最悪のペース 対策は」(くらし☆解説) | くらし☆解説 | 解説アーカイブス | NHK 解説委員室

理由1.野生動物へ餌やり(餌付け・給餌)はすべきでない、という大原則

その言葉通り、野生動物は自然条件下で生きています。
「餌を与える」という直接的な行為は、餌に依存させ、人に馴れさせ、農作物被害を誘因する等の大きな問題点があります。野生動物に無責任にかかわるべきではありません

ブナやナラ類など、どんぐりの仲間には豊凶(なり・ふなり)があります。これが繰り返され、芽生えの数やどんぐりを食べる動物の数が変化する(場合によっては飢え死にする)のが自然の中では当たり前のことです。そして、自然の中では凶作の年のほうが多いのです。もし、餌をやることで生き延びてしまったとして、来年そのクマは何を食べて生きていけばいいのでしょうか?
「なんとか助けたい」という気持ちは、もしかしたら「今死ななければそれでいい」という気持ちと表裏一体のように思います。
※このドングリの豊凶については、別記事「絵本「どんぐりかいぎ」で学ぶ熊森ドングリ運びの問題点 - 紺色のひと」で詳しく解説しています。


これまで、野生動物に餌を与えることは、希少種の保護増殖など、いくつかの事例で行われてきました。しかし現代において、野生動物への餌やりはデメリットが大きく、行うべきでないと考えられるようになっています。
こうした野生動物への関わり方は、研究が進んだり、社会全体の考え方が変化することで、「よい/やるべき」とされることが変化します。昔は飼っていたペットを自然に返したり、動物に餌をやったり、魚を放流したりすることが「よいこと」とされていましたが、今は逆に悪影響が大きいとわかり、これらは避けるべきとされています。
こうした知見に基づく価値観をふまえ、ほんとうにクマのためになる活動は何かを考えてみるのがよいと思います。

理由2.結果的にクマを苦しめ、殺してしまいます

餌を食べたクマは一時的には空腹を満たすことができるかもしれません。
しかし、いくつかの理由で、結果的に殺されるクマを増やしてしまうことにつながります。

2-1.人里に寄せるきっかけとなる

ドングリはともかく、柿は人間が品種改良した栽培種で、基本的に山の中にはないものです。
「山に運ぶ」といっても、結局は車で林道をしばらく走り、道から近いところに置いてくるかたちですが、その数キロ~十数キロはクマにとってもすぐに移動可能な距離です。山に接した集落にまで出没している現在、林道づたいに人里まで出られる箇所に餌を置く活動は、「山にクマをとどめておく」よりも「そのまま里に案内してしまう」リスクが高いと考えられます。
こうして人里に近づくことは、クマにとっても殺されるリスクを高めてしまうと言えるでしょう。

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林道沿いにあったツキノワグマのふん。歩きやすい林道は動物にとっても移動経路です
2-2.果樹の味を覚えさせてしまう

ツキノワグマやニホンザルなどの野生動物は、学習の結果として農作物や果樹を食べるようになることが知られています。そして、一度味と場所を覚えると、それを入手できると認識し、繰り返し出没する習性があることが明らかになっています。
クマにおいては、母グマとの生活期間で覚えたり、餌探しの中で人里でたまたま果樹や野菜を食べた個体が、その後農作物被害を継続させると言われています。
山の中に柿やリンゴなどの果実を置くことは、それまで山の中になかった食べものをクマに覚えさせることにつながります。山中に実っていなくても、行動の結果、同じものを人里で見つけた場合、既に食べものとして認識しているクマが柿の木のある人家に近づいてしまいます。人里に近づけば人間との遭遇・接触する機会が増え、結果的に殺されるクマを増やしてしまいます。
※twitterなどのSNS上では、「山の中に柿をおくと、人間の匂いがついた食べものを覚えて匂いをたどり、人里に出没するようになる」との主張をされている方も見受けられますが、私はその説に懐疑的です。とはいえ、学習により出没のリスクを高めてしまうこと、結果的に殺される可能性を上げてしまうことは同じです。

理由3.活動中の事故が心配

詳細はわかりませんが、現在、どんぐりや柿は熊森協会のスタッフさんの手によって各地の山に運ばれているようです。この時期に何度も山の中に入ることはクマと遭遇する可能性を上げ、出会い頭の怪我などの人身事故につながりかねません。また、もし同じ場所に何度も運びに行っているのであれば、食べものがあると認識したクマが周囲にいることも十分に考えられます。非常に危険です。

じゃあどうすればいいのか

「クマを助けたい」という気持ち、よくわかります。
熊森協会の活動は、理念は崇高だと感じるものの、その活動手法などに問題が大きいと感じており、僕個人としては支援をおすすめできません(応援はしているのです、本当に)。
他にも、クマの保全や対策を行っている団体があります。

特定非営利活動法人ピッキオ
ピッキオは、ベアドッグの育成や学習放獣など、軽井沢を中心にクマと人間の共生について活動しているNPOです。支援や寄付についてはこちらのページを参照ください。

日本クマネットワーク|ヒグマ・ツキノワグマ
JBN(日本クマネットワーク)は、日本でクマと人間の共存をはかるためつくられたNGOです。会員としての支援や寄付はこちらのページから受け付けています。

知床財団|世界自然遺産「知床」にある公益財団法人
知床財団は、北海道を中心に環境教育や普及啓発、野生生物の保護管理・調査研究、森づくりなどを行ってきた公益財団法人です。賛助会員・寄付についてはこちらのページから確認できます。

おわりに

熊森協会は、「クマたちを山にとどめるために、緊急対策として里の実りを山中に運ぶことせざるを得ない」と主張していますが、上記の理由から反対するものです。
クマを山にとどめる、里に出てこないようにする……という目標設定は正しいと私も賛成しますが、そのための対策手段として「餌を運ぶ」ことはクマにも人間にもデメリットがあまりに大きく、絶対にやるべきではありません。

クマに無責任に餌を与え、依存させることは、「生態系を破壊する人間」の無責任な行動そのものとも言えるでしょう。熊森協会が批判していた人間のあり方をなぞっているように見えるのは皮肉です。

熊森協会さんには、デメリットの大きな「餌運び」活動の誤りを認め、ただちにやめていただきたいです。そして、改めて賛同者により具体的な対策を啓発し、前向きに改善してもらいたいのです。せっかくの行動力、もったいないですよ。クマのために使ってください。どうかお願いいたします。

◆補足解説

「どんぐり運び」に対する批判について

以前から協会が行ってきた上記活動は、学識者、専門家、他の環境保全活動をしている団体から批判されています。いくつか紹介します。

1.野生動物への給餌活動について

例を挙げると、環境省による希少種保全のための給餌(タンチョウやシマフクロウ)が行われたり、集団越冬地などで地元団体によるハクチョウへの餌付けが行われたりしてきた経緯があります。
しかし、希少種保全のための給餌に関しては、平成19年の環境省の方針発表以降、「特別な事例を除き、安易な餌付けの防止についての普及啓発に取り組む」として、餌付けが行われないよう取り組みを進めています。

野生鳥獣の保護管理に係る計画制度 基本指針 || 野生鳥獣の保護及び管理[環境省](H29.9告示版)

またここでの「特別な事例」は希少鳥獣の保護等に関するものですが、これも餌を置けばよいというものではなく、対象となる個体の数や必要な餌の量を十分に把握し、計画的に行われるよう定められています。
例えばシマフクロウは国内で百数十羽という絶滅の危機に瀕した鳥ですが、民営旅館による給餌は(故意であろうとなかろうと)安易な餌付け行為であり、やめるよう指導されています。
北海道地方環境事務所_シマフクロウ保護増殖事業
釧路自然環境事務所_シマフクロウ保護増殖事業における給餌等について(お知らせ)
またハクチョウ等の集団営巣地での給餌も、鳥インフルエンザイルスの蔓延防止対策として、全国的に縮小傾向にあります。

第八 鳥獣への安易な餌付けの防止
鳥獣への安易な餌付けにより、人の与える食物への依存、人馴れが進むこと等による人身被害、農作物被害等の誘因となり、生態系や鳥獣保護管理への影響が生じるおそれがある。
このため、国及び都道府県は希少鳥獣の保護のために行われる給餌等の特別な事例を除き、地域における鳥獣の生息状況や鳥獣被害の発生状況を踏まえて、鳥獣への安易な餌付けの防止についての普及啓発等に積極的に取り組むものとする。また、鳥獣を観光等に利用するための餌付けについても、鳥獣の生息状況への影響や、鳥獣被害の誘因となることがないように十分配慮するものとする。
さらに、不適切な生ごみの処理や未収穫作物の放置は、結果として鳥獣への餌付けにつながり、鳥獣による生活環境や農林水産業等への被害の誘因にもなることから、安易な餌付けが行われることのないよう、鳥獣の生息状況を踏まえながら地域社会等での普及啓発等にも努めるものとする。
クマやサルなど野生動物への餌付け防止について || 野生鳥獣の保護及び管理[環境省]

2.餌の量など

秋のツキノワグマは冬ごもりにそなえ、広い距離を移動し、ドングリなどを中心に食べます。
飼育下で一日10kg以上のドングリを食べた(熊森協会)との報告例もあり、たまに運ぶ程度では冬眠までの空腹を満たせるとは考えられません。とはいえ、実際に協会がどの程度の量をどの程度の範囲に、何頭ぶんの食糧を見込んで運んでいるのかは、情報が公開されていないのでわかりません。ただ個人的には、十分でないことは認識しておられるのではないかと感じています。
実施者である熊森協会も、役に立った証拠として「クマが食べた」という写真を出すものの、どこにどれだけの量を運んだのか、その地域には何頭程度生息している見込みで、どの程度運べば十分と考えているか等の計画が一切見えてきません。私が協会会員の方から聞き取りを行った際、ドングリ運び活動自体が計画的でないことを示唆する内容もあり、「地域のクマの空腹を満たす」ことは運んだ直後の一時的なものに過ぎないと考えます。
また上記では割愛しましたが、ドングリは植物の種子であり、基本的に自然条件下で移動する可能性のある範囲外へ人間が運び散布することは、外来種問題・地域性遺伝子の撹乱の観点から避けるべきです。
この件は2004年時点で協会の活動に異を唱えておられた以下の邦文が詳しいです。
野生グマに対する餌付け行為としてのドングリ散布の是非について~保全生物学的観点から~

2-1.人里への誘因

カキノキ科の自生種や、放棄された集落や家の周辺で柿の木が「山の中にあるように見える」ことはあると思いますが、一般的に知られる「柿」は品種改良された果物であり、野生の果実よりも非常に糖度が高いものです。クマに対しては大きな誘因効果を持ちます。

3.事故リスク

心情的にはこれが一番大きな理由です。善意で活動に協力・参加しているスタッフやボランティアの方が、作業中にクマに襲われていいはずがありません。餌運びでこうした活動を継続すること自体、事故のリスクを上げています。キノコ狩りや狩猟は好きで生息地の中に入っていっているわけですが、クマを助けようとして山に入っていって事故に遭うのはあんまりじゃありませんか。何か起こる前に、やめてもらいたいです。


なお熊森協会はこうしたドングリ運びの活動について、2020年11月時点で改めて公式ブログ記事を更新し、協力を呼びかけています。
一般的に批判されている内容に対する反論めいた記述も含まれていますが、正直根拠に欠け、反論と呼べるものではないと感じます。「山に置いた餌をクマが食べている」ことは、ただの食べた証拠であって、活動の正当性や効果を証明するものではありません。
熊森が運んだドングリをクマたちが食べています-くまもりNews


以上、「どうして『餌不足のクマのために、山にどんぐりや柿を運ぶ』のがいけないの?」について、2020年秋時点での私の個人的な考えをまとめてみました。適宜加筆修正予定です。

【新潟県南魚沼市】日本熊森協会によるクマ独断放獣まとめ

はじめに

2020年6月17日に「新潟県南魚沼市の山中にクマの親子3頭が放たれていた」というニュース動画が配信されました。このクマの親子は、2019年12月に同市市街地の診療所内で冬眠に入ろうとしていたところを麻酔銃で捕獲されたもので、かけつけた日本熊森協会が市に放獣を提案、協会が預かり三条市で一時的に飼育していました。この3頭が、5月上旬に南魚沼市の山中に放たれていたという内容です。この配信記事は投稿の翌日に削除されました。

7月現在、本件については熊森協会の公式HPやブログ、会員向け会報等で確認することができるのみで、同協会の努力により新潟県で唯一放獣が成功した事例として、チャリティサイトなどでも自らの成果として紹介されています。
しかし削除された配信記事中では、南魚沼市役所が「住民の合意を得たうえで放すことを考えていた」「放獣は協会の独断で行われ、遺憾」とコメントしており、協会が喧伝するような美談ではないことがうかがわれました。

今回の放獣に関し整理してみたところ、協会の一連の行動には問題点が非常に大きいと感じられました。とても彼らの主張するような成功例とは言えず、むしろ今後の国内のクマ対策に大きな悪影響を及ぼすものと言えるでしょう。と同時に、今後の国内におけるクマ再放獣、ひいては獣害対策における民間団体との協働に際し、重要な示唆があった事例と考えます。同様の事例が今後発生した場合に備え、参照できるよう記録としてまとめました。

なお本エントリでは、①当初の報道内容 ②日本熊森協会のブログ等での主張 ③南魚沼市担当課に私が直接メールで問い合わせた返信内容 を照らし合わせ、事実として確からしい部分を整理しまとめました。
字数も多く読みづらい部分もあるかと思いますが、極力事実関係を整理し、批判にあたっては揶揄や皮肉のないよう心掛けたつもりです。お読みいただく皆さまにも、その旨ご配慮いただければ嬉しいです。

1.親子グマをめぐる動き

報道内容等を元に、ざっくりと時系列でまとめました。

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南魚沼市でのクマ独断放獣に関する整理(公開情報を元に、確からしい内容を時系列にまとめたもの)

参考報道資料1:新潟日報モア_南魚沼の診療所に複数のクマこもる_20191208
参考報道資料2:新潟日報モア_診療所に侵入のクマ3頭を捕獲_20191209
参考報道資料3:新潟日報モア_診療所侵入のクマに温かい支援_20191219
参考行政HP:令和元年度クマ出没情報/南魚沼市ウェブサイト
なお、南魚沼市では2019年11月頃まで、市街地近郊でクマが頻繁に出没し、9月には人身被害も発生していました。
また10月には隣接する魚沼市でもクマによる人身被害が発生しており、市民の皆さん及び市担当課では、市街地での親子グマ確認に相当シビアになっておられたものと想像します。


併せて、本エントリでの検証に必要であることから、6月17日の報道内容を一部引用します。

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捕獲されたクマ3頭 山中へ放たれていた|NNNニュース

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2.問題点の整理

熊森協会の主張と南魚沼市の主張の食い違い:放獣の条件

熊森協会は、12月に更新した公式HPで「南魚沼市の担当者から放獣の確約を得た」、また報道後6月に更新したブログで「今春、南魚沼市の山に放獣することは、南魚沼市の了承を得て、当協会と南魚沼市がずっと共に進めてきたこと」と主張し、放獣は市側の了解の元に行った行為であると正当性をアピールしています。

来春、南魚沼の山にこの3頭を放獣するという確約を南魚沼市環境交通課担当者から得たため、1頭でも助けたい熊森が、保護を正式に決定。
新潟県南魚沼の親子グマ救命のこれまで(pdf)

南魚沼市が昨年12月に捕獲した親子グマを、今春、南魚沼市の山に放獣することは、南魚沼市の了承を得て、当協会と南魚沼市がずっと共に進めてきたことです。
新潟県南魚沼市の親子グマ放獣報道に関して_くまもりNews_20200619同web魚拓

一方で南魚沼市は、当初報道のコメントとして「独断で放したことは遺憾」と、また私へのメールでは「自らの放獣について当市と協議をし、了解を得ていたかのごとき発表は、事実無根」と主張しています。

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南魚沼市からのメール


この点について、「放獣の条件」に着目し整理しましょう。

結論から書くと、今回の放獣に関し、南魚沼市と熊森協会の間での当初の約束は「放獣場所周辺の地域住民の合意が取れれば放獣する」だったと推察されます。
南魚沼市からのメールを抜粋します。

当市では、市民の生命・財産を保全するという基本的な責務を担っており、地域住民の理解なくして放獣を進めることはできないものと考えております。当該団体に対しても、その旨を強く表明してまいりましたが、それにも関わらず、当該団体は、独断による放獣を行いました。しかも放獣に際し、周辺住民や当市に対し何らの周知を行うことはなく、自らの放獣について当市と協議をし、了解を得ていたかのごとき発表は、事実無根であります。

Q2 元から住民合意という条件付き放獣との認識でよいか。その合意は熊森協会と書面を交わしてあったか。
A2 管理責任は当市で、最終的な処置を決定するものと考えていました。当初より放獣ありきではなく、動物園等の譲渡先を捜し求めましたが見つからず、最終的に放獣を選択する場合について、地域住民の合意は当然必要と考えていました。
当市と当該団体の間で、放獣に対し地域住民の合意が条件であることは、口頭のみで書面での取交しはありません。

まず前提として認識しておきたいのは、この親子グマは本来、殺処分されるはずだったということです。
新潟県ツキノワグマ管理計画に則れば、人家へ侵入した個体は(学習)放獣を行っても再出没の可能性が高いために放獣の対象としては扱われず、殺処分とすることになっています。この3頭は最初の段階で「人家侵入を起こし」ており、通常の対応であれば殺処分となるところを、南魚沼市が協会の申し出を受け、県との調整を行い、放獣への道筋を市がつけてくれている状態だったと考えられます。

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第二期新潟県ツキノワグマ管理計画より6(3)オ 捕獲個体の取り扱い及び補殺個体の処分方法(P10)

一般的に、放獣に至るために最も重要で困難な要件は「地域住民の合意」と言えると思います。野生のクマに対する危機感がない一部の層以外、自分の住む集落の近くでクマを放してほしいとは思わないからです。
市には住民の安全を確保する必要がありますから、「放獣箇所近傍の地域住民の理解・合意なくして放獣を進めることはできない」との立場であり、住民合意は絶対的な前提条件だったでしょう。このことは協会に対しても強く表明していたとのことで、協会でも12月末に更新したブログ内で「放獣までに越えねばならないハードルがいろいろと横たわっている」と書いていることから、当然認識できていたと考えられます。

つまり、協会と市の双方で「住民合意が取れない限り放獣はできない」という理解が、少なくとも12月末の時点で共有できていたことは明らかと言ってよいでしょう。

南魚沼市のメールには「放獣も含めた最終的な処置の決定をするべく、当市の責任において協議、調整を進め」「管理責任は市で、最終的な処置を決定するものと考えてい」たとあります。動物園への譲渡等も含めて検討することも含め、放獣はあくまで最終手段だったと読み取れます。
クマが捕獲されたばかりの12月の時点では、最終的に放獣できればよいと考えていたとしても、この段階では放獣先も飼育場所も決まっていません。当然、住民合意が得られていない状態ですから、市が放獣を確約できるはずがないと考えられます。
なお12月の報道で紹介された熊森協会のコメントでは「山に放す考え」「南魚沼市や県と相談しながら適切な時期や場所を決めたい」とあり、この時点で放獣の確約には至っていないことが裏付けられます。

にもかかわらず、熊森協会が当初より「南魚沼市から放獣を確約してもらった」と主張していたのは、条件付きだったものを縮めて(あるいは支持者向けに意図的に省略して)主張していた、あるいは条件付きであることを「市が確約してくれた」と思い込んでいた……などと想像することもできますが、詳細は不明です。

放獣されたことが明らかとなった6月の報道において、市は「山に放した事実は確認できていない」「住民の合意を得たうえで放すことを考えていた」「放獣は協会の独断で行われ、遺憾」とコメントしています。
これは、言い換えれば「市の知らないところで協会が放獣した=市と放獣を合意できていなかった」「住民の合意は得られていなかった」ということであり、協会の独断行動に対し市側が強い不信感を示しているのがよくわかります。

以上のことから、熊森協会がブログで主張している「今春、南魚沼市の山に放獣することは、南魚沼市の了承を得て、当協会と南魚沼市がずっと共に進めてきたことです」という内容について、読み方の解釈はあるものの、「12月の時点では放獣は確約されていなかった」「条件については打ち合わせ等で調整が図られていたものの、最終的には守られなかった」と言ってよさそうです。
熊森協会は本件を「新潟県での放獣成功例」と主張していますが、行政とも、地域住民とも合意が得られていなかった状態であったようです。協会の職員である水見竜哉研究員はこの事例を元に「放獣のモデルをつくっていきたい」と仰っていた(滋賀県高島市で支部長地区長研修会を実施!_くまもりNews_20200722)ようですが、唯一の事例がこのような状態では、今後行政側からの協力を得ることは難しそうに感じられます。

「一度飼育した個体でも人里には戻ってこない」という主張

放獣に際し、熊森協会は「一度飼育したクマでも人里には戻ってこない」という主張をしています。根拠として、山形県で県から鳥獣保護員を委託されている板垣さんの経験談を紹介しています(南魚沼の親子グマは山に放しても戻ってこんーークマ放獣の実績者が断言ーー_くまもりNews_20200113 ほか、会報誌「くまもり通信」103号)。「豊富な(数件の)事例をもつ板垣さんに聞いたら『自分が放したクマは一頭も戻って来なかった。この親子グマは人間への警戒心が強いから戻ってこない』と断言されたので大丈夫」という内容です。

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「くまもり通信」103号(P5)

一般的に、クマには(ヒグマ・ツキノワグマにある程度共通すると言ってよいと思いますが)「餌が取りやすい場所を学習し執着する」という習性があります。人を襲って味をしめたヒグマが人を再度襲うという過去の事例はともかく、人が捨てた弁当ごみを漁って再度人に近づいてきたり、人家近くの畑で作物が食べられると学習した個体は山奥に放たれても再度戻ってくる等、調査の結果そういった動きをすることが明らかになっています。獣害対策においては、「人里に一度出没した個体は再度出没する可能性が高い」ことを前提とし、人家に侵入したり畑を荒らした個体は放獣せず、殺処分する等の対応が取られることがあります。

本件においても、最初に人家に侵入した個体であり、冬の間人間から餌をもらっていた事実がありますから、そうした懸念があると言えるでしょう。熊森協会も飼育の際に人馴れしないよう配慮しており、実際に最後まで馴れる様子がなかったとのことです。
では、「このクマは人に馴れなかった」「山形の放獣経験者も大丈夫と言っている」ことをもって「一度人に飼育された(今回放獣したい)クマが絶対に戻って来ない」ことの根拠になるでしょうか?
悪魔の証明であり「出没しない保証」はできませんが、本件のクマは最初に人里に出てき、人家に侵入した個体でもあることから、「再度出没しない」と言えるだけのより強固な根拠が求められるはずです。「山形の人がそう断言した」では当然根拠になりませんし、地域住民の方もそれでは安心しないでしょう。
例えば、「放獣にあたっては、クマに発信機を付けて一定期間モニタリングを行い、もし近づいてきたらすぐに地域の皆さんにお知らせするように連絡体制を整えておきます」「その場合は万が一にも皆さんが襲われることのないよう、銃を含めた対応を行います」「費用は当然熊森協会が持ちます」くらい言えば、まあそこまで言うなら安心かな……? と思うかもしれません。
実際は放獣にあたり発信機等を付与しない、クマにやさしい手法だったとのことで、こうした検証をする意思自体がなかったことが明らかです。

さらに言えば、この放獣体験談をお持ちの板垣さんは山形県米沢市の方で、南魚沼市とは周囲に広がる山の状況なども全く違います。放獣する山の豊かさも深さも人里との距離も異なるのに、「山形で戻って来なかったのだから新潟でも大丈夫」というのは、根拠としてあまりに薄弱と言えます。

春までの飼育に関する法的事項

6月に報道があってから、twitter上では以下のような意見が散見されました。

クマは動物愛護管理法上の「特定動物」に該当する。当然、飼育には県の許可が必要であり、逸走(逃がす)ことへの罰則もある。独断で放獣した熊森協会は、動物愛護管理法に違反しているのではないか?
参考:環境省_特定動物(危険な動物)の飼養又は保管の許可について [動物の愛護と適切な管理]

本件については、南魚沼市からのメール、また県の当該部局へ問合せを行った結果、ある程度明らかになりました。
市からのメールを抜粋します。

Q1 熊森協会がコンテナで飼養していたが、南魚沼市又は新潟県との間で書面による飼養許可はあったか。
A1 今回の熊は、鳥獣保護管理法、鳥獣による農林水産業に係る被害の防止のための特別措置に関する法律に基づいて、当市が有害鳥獣捕獲したもので、管理主体は当市であり、保管については動物の愛護及び管理に関する法律施行規則の第13条9項に該当し飼養許可は県に確認した中で不要としていました。当市としては「飼養」ではなく「保護・管理」を当市が行っていたもので、当該団体からは、その支援を受けていたものです。ただし、新潟県より保管場所が三条市では、一般的に見て管理責任者である当市職員が保護・管理を行っているとはいえないので、保管場所を南魚沼市内に移動するよう是正指導がありました。当市では市内保管場所を定め、その周辺住民に対し一時保管のみと説明し、承諾を得ていましたが、当該団体との調整がつかず結果的に保管場所は三条市から移動できなかったものです。

まとめますと、

  • 今回は、有害鳥獣捕獲(鳥獣保護管理法の管轄)による捕獲、及び保護管理を行っていたもので、動物愛護法管理法に基づく飼養許可は不要である旨確認済。
  • 管理主体は市で、熊森協会からは保護管理(一時的な飼育)にあたり支援を受けていた。
  • 熊森協会が三条市で飼育を行っていることについて県から是正指導があったが、協会との調整がつかず南魚沼市へは移動できなかった。

上記、懸念されていた動物愛護管理法の違反はなかったようです。他方、法的な保護管理の主体は南魚沼市であったとはいえ、実質的には熊森協会が行っており、市にはそのコントロールができていなかったことがうかがえます。
協会側にも、三条市に協賛企業会員がありその敷地内にコンテナを入れた車を保管していたという事情から、南魚沼市へ移動させづらかった理由もありそうです。とはいえ、市を通じた県の要請に従わず、実質的に市の手の届かないところで協会が管理していたことが独断放獣に繋がったわけですから、この点については熊森協会だけでなく、市側の管理責任が問われる状況とも言えるかもしれません。

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豆畑に残るクマの足跡

3.熊森協会の行動のどこが悪かったのか?

ここから先は、これまでにまとめた事実関係の整理を元に、主に私の意見を書きます。

実務能力の欠如

放獣を行うにあたっては、行政との折衝、住民との合意形成や書面上の手続き、協議、情報公開など多くの実務的な手続きが必要となります。
今回、熊森協会が放獣を行ったことにより、南魚沼市の山近くにお住いの皆さまはとても怖い思いをされたのではないかと思います。私は、つい先日まで中山間地域に暮らしており、家のすぐ隣でクマを見かけたこともあります。ですが、だからといって「あなたの家の裏山に人家侵入したクマを放していいか?」と聞かれたら断ります。怖いですし、自分や家族の安全が脅かされるかもしれません。いいよと言ってもいないのに知らない間に放されていたとしたら、もっと怖いと思います。

「クマを助けてあげたい」という気持ちに共感し、一緒に動き出してくれた市担当課の方にしても、結局独断で放獣が強行されてしまったことで、住民を危険に晒したことにもなり、裏切られた気分なのではないかと想像します。
「命を救いたい」というやさしさだけでは、クマを現実的に放獣することに対して不十分です。協会は、自分たちはクマのことをよく知り、協力者も多いことを様々な形で喧伝していますが、今回の事例をみる限り、こうした実務能力の欠如が問われる結果となったと言ってよいでしょう。

「住民の合意を得られなかった」ことの重み

結果からみれば、確かにクマは助かりました。協会が主張する「殺されそうだったクマの命を救い、行政にかけ合い春まで飼育し、山に放してやった」という内容自体は事実です。
クマの命が助かった、そのこと自体は私も喜びたいです。では、クマの健康上の理由や、行政から連絡がなかったからと言って、放獣先の地域住民の安全やリスク、住民感情、行政とのやり取りを無視してもよいのでしょうか?

餌の条件や健康面等、放獣の時期を焦るのは理解できます。早く放してあげたい、しかし市側からの返答は遅い、連絡しても返事がない、放獣できる時期が過ぎてしまう……という焦りが熊森協会にあったのはブログ記事や会報を読んでよくわかりました。
しかし同時に、行政側にも「住民にどうやって合意を得よう」という悩みがあったのではないかと思うのです。条件付き放獣、すなわち「合意が取れない限り放獣はできない」のに、地域に実際に暮らす住民の方からOKと言ってもらうのは大変でしょう。なんでそんな怖い思いを我々がしなきゃならないんだ、と言われたら、住民を守る立場の行政職員から、それ以上強く言うことはできないでしょう。

逆の言い方をすれば、熊森協会が何としても放獣したかったのであれば、まず地域住民の合意を取り付けるために動くべきであって、そのための対応を行政へ、そして住民側へ働きかける必要があったと考えます。

市側との役割分担があったのかもしれませんが、例えば住民説明会をセッティングするよう南魚沼市にお願いするとか、そのための資料(放獣してもこういう理由で降りてこない、実際の事例ではこうだ、という説得力のある事例)を準備するとか、実際に説明会でプレゼンするとか、いくらでもやり方があったのではないでしょうか。住民合意が得られていない、あるいは難しいということはどの段階かでわかっていたでしょうから、”クマの専門家”として住民合意への積極的な後押しをすることも可能だったのではないでしょうか? というより、それが放獣の条件であれば、何をおいても解決すべきだったでしょう。

一方、社会情勢として頭に入れておきたいのは、2020年3~5月頃は新型コロナウイルスCOVID-19拡大防止のため、全国的に集会等が自粛されていた時期だということです。本件に関し、実際にどの程度住民説明会が開催されたのかは私にもわかりません(市のメールでは開催した旨が記載されています)。ただ、こうした状況にあってなお適期に放獣したいのであれば、地域への回覧版に載せる資料を作って送るだとか、住民向けアンケートの例を作成して市に提案するだとか、熊森協会としてできることはあったでしょう。

私も仕事で行政の職員さんとお付き合いがあるのである程度わかるのですが、県や市に「動物や自然環境の専門家」ってほとんどいないのです。個人的に深い知識を有する方がいても、その方が鳥獣や環境の担当であることは稀です。
クマとひとと長年付き合ってきている団体なら、「うちの近くにクマを放されるのは怖い」と思うひとが大勢いることはご承知のはずです。だからこそ、クマの専門家を標榜する熊森協会が「じゃあ私たちが、住民の方に納得してもらえるような説明をしますよ」と言ってもらいたかった、と私は思います。

ところが、市によればそうした申し出はなかったとのことです。

Q3 熊森協会から地域住民への説明協力の申し出はあったか。
A3 昨年の保管当初は、放獣に対する理解を得るべく地元説明会への参加意思を示していましたが、それ以降は申し出はありませんでした。あくまでも管理主体である当市による説明会を開催してきました。

他にも、協会ブログに「準備万端整え、市からの放獣実施日の連絡を待っておりました」という表現があることからも、非常に残念なことに、協会として住民合意を得ようと努力した痕跡は感じられませんでした。

ちなみに、1月に南魚沼市のお寺で森山名誉会長の講演会があったそうですが、これは診療所関係者により企画された受け身のもので、この時の訪問目的は「新潟県の行政や財界、政界のキーパーソン」への協力、すなわちロビー活動だったことがうかがわれます。
施策の成立や検討にあたって議員さんにお話を通したりするロビー活動は協会の得意分野なのだと思います。しかし、実際に被害を受けるかもしれない地域のひとびとに対してこそ、説得力のある語りかけが必要だったのではありませんか。山の近くで暮らすひとびとの生活にまで、考えが及んでいましたか?

挙句、報道後のブログ記事には「(飼育グマが)人里に戻ってくるのではないかというのは人間の思い込みに過ぎない」という表現すら見受けられました。そうやって、実際に困っている・怖がっているひとを切り捨てるのではなく、住民の「怖い」に向き合って、「こういう事例やデータがあるし、クマはこういう性質です。今回はこういう状況だから、戻ってきませんよ、大丈夫ですよ」と説得し、合意できてはじめて、クマにもひとにも優しくできるのではないか、と私は考えます。

科学的対応能力の欠如

上記「クマが戻って来ないという根拠」でも触れましたが、熊森協会には科学的根拠に基づく対応を行う能力が欠如しています。
2010年のどんぐり運びを行った頃から、「データはある。有名な先生がそう言っている(しかし公開しないため、誰もその正当性を検証できない)」という論法を繰り返すばかりで、その重要なデータを公開し、正当性を担保することはしてきていません。一方で、現行の獣害対策やその元になっている科学的研究には、批判を継続しています。
もちろん、異議を申し立てるのは結構です。それが市井の民間団体である熊森協会の、公権力の監視という役割でもあるでしょう。ただ、その批判内容が何らデータに基づかないいちゃもんのレベルに過ぎないため、既に相手にされていない状態に見えてしまっています。

とはいえ、2010年時点の主張と比べると、昨今のクマや獣害に関する主張は大分まともに、現行の対策を踏襲しているものになってきています。この点は素直に評価し喜びたいところなのですが、未だに「柿をもいで奥山に運びクマの餌にする」というとんでもない主張もみられます。
こうした主張を繰り返す限り、自らの活動が科学的根拠に基づかない思い込みによるものだと判断せざるを得ません。どうか、新しい世代の協会内部の皆さまにおかれましては、悪しき経験則から脱化し、よりクマや森のためになる活動を目指し、協会の主張を整理していって欲しいと心から思います。

4.まとめと今後の活動

熊森協会の行動は、今後放獣で助かるかもしれないクマの命を危険に晒すもの

これまでに述べたように、「住民の合意を得る」というのは、クマ放獣に際する大前提であると言っていいでしょう。特に今回は、市街地の人家近くに一度出没した個体、つまり「人里に出没した実績があるクマ」ですから、一般的には再び人間の近くに出てきてもおかしくないと考えられるでしょう。
たとえどんな理由があろうと、住民を合意を得ないまま放獣を独断で行ってしまったという実績は、熊森協会にとって明らかにマイナスになるでしょう。

行政からすれば、「クマを助けましょう、県の放獣の実績にしましょうと言うから信じて預けたら、知らない間に勝手に放獣されていた」という状況です。住民にとっても、住民の安全を確保する立場の行政にとっても、これは恐怖です。どんなに聞こえのいい大義名分を振りかざそうと、住民を危険にさらす可能性がある行動を独断で行うような団体を信頼するでしょうか?
本件の協会の行動は、「民間団体に放獣に協力してもらうこと」そのもののリスクを上げてしまい、結果的に今後クマの放獣を行政側にためらわせる遠因となってしまうのではないか、と危惧しています。

この先の活動について

この先、獣害問題がさまざまな形で取りざたされるようになるにつれ、「捕まえたクマを放したい、放さなければならない」という状況は全国的にも増えてくるのではと思います。そうしたとき、行政だけでは対応しきれない部分を、熊森協会のような実行力のある民間団体が担い、二人三脚で進めていくことがクマの命を救う道だと私は考えています。
しかし本件において、熊森協会は「行政との約束を反故にし、地域住民の合意が得られていない状況で独断で放獣を決行」という実績をつくってしまったことになります。
これを成功例と捉えるのは大変よろしくありません。何が悪かったのか、どうすればよかったのかを今一度組織内で整理し、共有して、きちんと反省点を公開したほうがよいのではないでしょうか。
会員数が多く、実行力のある団体として、なんとか前向きな方向に生まれ変わってほしいと思っています。