紺色のひと

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合唱曲


自分の誕生日を忘れてしまいそうな毎日を過ごしている


娘と妻の待つ家に帰ることを心待ちにしながら日中を過ごしている


この先どのように生きてゆけばいいのか、たまに考えながら過ごしている


この日常から逃げ出す逃避行の現実味のなさに怯えながら過ごしている


仕事と責任と自分の能力と、これまで積み重ねてきた時間の価値を疑いながら過ごしている


ドアを開けると嬉しそうにおかえりただいまを一緒に言う娘の、語彙の増加を楽しみに過ごしている


寝かしつけの後にケーキを食べるにあたり、妻にコーヒーを淹れてもらう時間を思い出しながら過ごしている


去年の今頃は、先月の今頃はなんて体感時間の早さに戸惑いながら過ごしている


頬杖をついて呆とする時間がないことに気づきながら過ごしている




重要なテーマであった「生き延びる」という言葉をあまり思い返さなくなったことに、先日ふと気づいた。生と生活の維持そのものに使うエネルギーが僕のなかである程度一定になりつつあって、その分が妻と娘と家のことに振り分けられているのだと思うけれど、僕はここから、これからどう生きたいの(How do I want to live?)か、どこに行きたいのか(Where do I want to go?)を明らかにしなければいけない。
思考のスタートが遅すぎるけれど、遅すぎたということはないだろう。