紺色のひと

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この半年を思い返せば

ふと時計を見ればもう晩御飯の時間で、ふとカレンダーを見れば9月も終わろうとしている。日のある時間はあまりに早く過ぎ、生きている時間もあまりに早く過ぎるように感じられる。幸せなことだ。自分の撮った写真を、半年前から順に眺めてみた。どれも撮った瞬間のことすら思い出せる、ごく最近のことのはずなのに、どれもひどく遠いことのように思えて、僕は嬉しいような淋しいような、よくわからない感じになった。

March:3月。遠い雪原を眺めていた。シカが黙ってこっちを見ていた。

April:4月。雪が融けて小さな花が咲いた。

May:5月。北海道に桜が咲いて、城の堀にできた桜の川をふたりで眺めていた。

June:6月。やたらに水のきれいな川に足を浸した。

July:7月。水面が鏡のような湖のほとりで石を投げるのを我慢していた。

August:8月。淋しい匂いのする海で石を投げてカモメを散らした。

September:9月。珊瑚の名を持つ赤い草は近くで見ないほうがいいと思った。

どれもこれも、昨日のことのようだ。僕はどこへ行っていたのだろう。