紺色のひと

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秒読みの日々

仕事と恋人の毎日。浮き足立っている自覚はあるけれど、あるからといってどうしようもない。自分で自分を問い詰める時間が減っているのをただ嘆く気もないし、それは僕の身に起こった変化と捉えるようにしている。
例えば気温。この間まで着ていたファーつきのブルゾン、もう出番はしばらくなくて、私服の時は秋に買った薄いピーコートを着ているし、仕事にはやはり薄いコートを着ていっている。今日なんかは晴れているし8度まで上がるというから、浮かれた僕はジャケットだけで出てゆくことにした。
例えば水温。顔を洗うのが好きで、ばしゃばしゃとやるのだけれど、もうお湯を出さなくても手首から先が凍るように冷たい、ということもない。顔を冷たく濡らして洗面台を後にした。
春が来る、それはどうしようもないよ。歩いているだけで嬉しくなるの。冬眠から醒めたムーミン谷の住人は全身で春を愛でると聞く。今年の蝶は何色なんだろう、道端に除けられた雪山が、どんどん黒く小さくなってゆくのを見て、僕はふたりで歩くこれからのことを考える。春が来る、僕がなにもしなくても来るなら、せめて心の準備くらいはしておきたい。