2012年、僕たちの、僕と妻と娘のソフトパレード
高校生の頃、12月31日。夕方になると自分の部屋にこもって、「今年も終わるんだなあ」なんてことを考えながら、無理やりに自分を感傷的な気分に追い込もうとした。それが僕の年越しのあり方で、かなりの間その儀式は続いていたのだけれど、ここ数年の年末に書いている一年のまとめ記事を読むと、毎年のように「振り返りができていない」みたいなことを言っていて、多分以前のように年の暮れを迎えることができなくなってきている。
それは僕がひとりで自分の部屋に居ることが許されなくなったということで、結婚しただの子供ができただの、大変わかりやすい理由がいくつかあるのだけれど、その内容はともかく「僕がゆっくりと年末を迎えることができなくなった」と感じている事実は変わらず、僕はその事実をもって、自分がいい加減引き返せない大人になっていることを知るのだった。
僕は大人になったし、親になった。そういう年だった。
仕事が忙しかったこともあって、ブログの更新が1回/月程度になってしまっていたので、これらと併せて振り返ってみる。
◆一月◆
出張先で撮りためた北海道っぽいご飯を紹介してみるお手軽エントリ。
ステマじゃないよ!北海道は名物以外もおいしいです(^o^) - 紺色のひと
ラーメンやスープカレーなど、メジャーなものとは少し離れたものを並べてみた。
◆二月◆
どんぐり運びを決行、その後トンデモ自然保護活動を実施してやまない日本熊森協会。2010年以降、興味をもって活動を追ってきている。ひとつひとつ問題を指摘するフェイズではもはやなく、支持層が固定しつつあるのを複雑な思いで眺めている。
熊森協会の科学観と「奥山保全・復元学会」の閉会 - 紺色のひと
妻のお腹がずいぶん大きくなり、予定日に向けて「親になる自分」を意識することが多くなった。カメラを通して世界をどう向き合うべきか、なんてことについて考えてみる。
世界と向き合うこと、子どもに向けるカメラのこと - 紺色のひと
◆三月◆
クマムシはかせが来札したり、雪解け後の野外活動の長靴について考えてみたり、子供向けの科学漫画にはびこるニセ科学、EMについて考えてみたりした。
親としての自覚が持てない日々。
時には自覚の話を - 紺色のひと
◆五月◆
資格試験のお勉強やら仕事やらで忙しくなり始め、このあたりからwebに注ぐ力が薄まりつつある。それでも家に帰ると妻が娘をかかえて出迎えてくれ、まいにち楽しい。
寝かしつけを歌にしてみたりする。
眠ってくれるとありがたい - 紺色のひと
◆六月◆
花の名という題名 - 紺色のひと
花の名前が語れない。
◆七月◆
妻の親戚からウニが届く。
ウニじごく - 紺色のひと
子供の頃、大好きだった「ドリトル先生」シリーズが新訳・挿絵も新たに出版されていると聞き、井伏鱒二訳と比べてみたりする。大変よい作品に仕上がっているので、小学生くらいのお子様には新訳をおすすめしたいです。
担当編集の方にも読んでいただけ、本望なエントリ。
新訳「ドリトル先生アフリカへ行く」新旧を比較してみた - 紺色のひと
マチ子がきくまこ先生の写真を見て泣き止むという衝撃の事件。
マチ子ちゃんの初恋-アサイさんの一番もげる日- - Togetterまとめ
電気が足りるとか薪ストーブとか。
電気なしで北海道の冬を越すには... - Togetterまとめ
◆八月◆
ばたばたばたばた。
世間やtwitterなどで、関西方面の電力需給状況についてのいろいろな話が飛び込んでくる。北海道の冬の電力需給状況について不安があったので、ほくでんや他の資料について読み込んでみた。
北海道の冬、原発なしで電力は足りるか?について考えてみた - 紺色のひと
京都アニメーション「氷菓」はとても好きな作品だったので、中身についていろいろと思うところがあった。
縦に延伸される青春の語り - Togetterまとめ
◆十月◆
記念日、毎年恒例の写真撮影を行う。これまで妻とふたりで撮っていたものに、ついに娘が参入。
記念写真と荒ぶる娘のハーフバースデー的な何か - 紺色のひと
友人の結婚披露宴。
震災後、はじめて東北太平洋側に。石巻と女川を訪れる。 id:yamagatamyclus さんと id:Poisonous_Radio さんにご一緒していただき、友人の故郷を走る。
落ち着いたら旅行記を書きます。
さんざん苦しめられた試験、もうちょっと苦しめられることが確定する。
◆十二月◆
仕事以外のことがまったく手につかない。
メリークマムシ!クマムシさん手ぬぐいの活用法 - 紺色のひと
去年失敗したにしん漬けをリベンジ。なんとか成功するが、成功したエントリすら書けずじまい。
総括
2012年12月31日現在、総はてブ数9,365、はてなダイアリー内では143位 / 92,186人。2012年のブクマ獲得数は約1,800。約3,500だった昨年より大きく落ち込んでいるが、当然か。
とにかく娘が生まれたことが大きな出来事だった。妻が家に居てくれることに安心感を覚えつつも、自分が思っているほど家庭のことに寄与できていないことをさまざまな場面で自覚させられ、忙しさばかりを言い訳にもしていられないなと思う。
自分の思考のアウトプットすらままならない状況だったため、このあたりの解決策は考えていかねば。
ブログ、はてブ、twitterでお話していただいた皆様、本当にお世話になりました。
年末のエントリが「ソフトパレード」なのは、藤代冥砂さんの写真集「もう、家に帰ろう」の言葉が元になっている。
私たちのソフトパレードは続いてゆく。
まだまだこれから、続けてゆかなければ。