紺色のひと

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誕生日は道東のフィールドだより

出張から戻ると、妻が「お帰りなさい、同い年の旦那さん」と出迎えてくれた。3ヶ月間の姉さん女房期間が終わり、9ヵ月後までまた友達のような意識で生活が始まる。いや、友達のような、というのは少し違うのかもしれないけれど、同い年というのは僕たちにとってどこか特別なことで、ようやくそこにたどり着いたように感じている。こういうふうにいちいち意識しなくなるのはいつ頃からだろうね、と言葉を交わしながら、僕たちは帰り道で買った夕張メロンを食べる。
あまりにいろんな場所があるから、どこまでが非日常でどこからが自分の生活かわからないけど、それでも僕は生存活動を続けずにはいられない。そういうことを実感する日だ。


夜出歩くのはたまにでいい。毎日だと昼に戻ってこれなくなってしまいそう。
山は夜に、

川は夜に、

水は夜にみちびかるべし。


野付岬へ。

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野付はアイヌ語でノッケウ、顎を意味するという。アゴというか、アギトって形だと以前から思っている。
今時期はヒオウギアヤメハマナスが見頃。

駐車場でぼんやりしていると、観光客のひとに声をかけられる。「あれ、あの鳥、ハクチョウですか?」いや、タンチョウならまだ近いけど、違います。「アオサギですよ、ハクチョウもたまに見ますよ」と答える。

あっ。こいつどこ見てんだ。

どこ見てんだって。ところで何頭いるでしょう。


また移動。サケ科好きには因縁のある湖の近くに車を停めて、ピシーッという声を聞く。
地衣類好きの皆様お待たせしました。なんだかわからないけどサルオガセです。

ああ、霧が降りてきたね。今年は雨が多くてどこも作物が厳しいと聞くけれど、ここじゃ年中こうだものね。

ケンタウル、霧を降らせ。