紺色のひと

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過ぎたことばかりをおもう

もはや過ぎ、焦燥を感じることすらなく日々は過ぎ。いつかは思い出すことがあるのかしら? そのときまで忘れたまま景色は過ぎ。きっともう会うことがないひとに「またね」と手を振ったの、別れたきり駅を過ぎ。唐突に浮かんだのはいつか確かに考え抜いたことがあるからよ、コドモの時分から考え過ぎ。
不思議だね、あの曲を聞いてあの子とのキスを思い出した。あの曲を聞いて西日の射す部屋を思い出した。自分の握り拳の中に、幾多の過去が詰まっているのを感じている。不思議だね、シーナマコトが名の中にナマコを飼っているからと自分のを探したら、ぱっとしない針葉樹が見つかったなんて、一体どれくらいの間忘れていたことなのだろう?
忘れまいとして忘れないことも、忘れたくても忘れられないこともある。その逆も。友人は、辛いことを無理に覚えていなくてもいいはずだ、と言っていたような気がする。明日から五月。奴の命日が近い。