紺色のひと

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すごい古本屋見つけた 〜釧路「豊文堂」〜

仕事柄北海道内の出張が多いので、それまで行ったことのない町では、時間が許せば古本屋を探して立ち寄るのが趣味のひとつです。
さて、釧路出張の折にたまたま入った古本屋が、あまりに僕のストライクゾーンど真ん中だったので、そのお店について書きます。店の名は『豊文堂』。「駅裏」と呼ばれる本店と、駅前の北大通にある支店との2店舗があります。僕は、

本店の横を車で通り過ぎ、古本屋があることに気づく

ホテルの近所をうろついていたら北大通店を発見

ふらりと入るとその品揃えに大興奮

というような出会いをしました。
さて、僕が見た限り、北大通店の強い分野は

  • 自然科学関連(特に北海道関連の漁業・植物)
  • 北海道史(市町村史およびアイヌ関連書籍)
  • 映画資料

でした。
その他、椎名誠の写真集の揃えがよかったりとか、一般書店には並んでいない環境庁(庁!)の貴重植物一覧があったりだとか、しまいには非売品のはずの道水産試験場報告書や日本生態学会誌のバックナンバーが並んでいたりだとか、いろいろな面で僕は大変興奮しました。
店内の様子はこんな感じ。



で、結局買った本は

北海道主要樹木図譜

北海道主要樹木図譜

Oh!生きもの―生物のみごとなしくみ

Oh!生きもの―生物のみごとなしくみ

  • アサヒ花「サクラ」「シラカンバ・ブナ」「植物と世界の風習」
  • Tarzan SEXカウンセリングBook(2002/1)

の6冊で、計5,600円。

その他、気になった本としては

  • ドリトル先生航海記(旧版)
  • 石ノ森正太郎が漫画で教える経済の本
  • 絶滅哺乳類図鑑
  • アイザックアシモフロボット短編集
  • 1970年代のエロス雑誌
  • 羅臼漁港における昆布漁と水質との関連性に関わる報告
  • 発禁本

などなど。
豊文堂さんは、僕がこれまで入った古本屋の中で、文句なしに一番の古本屋でした。あくまで僕にとってであって、興味のある書籍がほぼ重なるひとは誰にとっても多くないのでしょうけれど、ともかく、ぼかぁ感動しました。
どこかに児童書や絵本の品揃えのいい古本屋があればいいなあ。いや、きっと神田とかにはあるのでしょうけれど、僕にはまだ夢の中の店です。
そうそう、次の日に駅裏の本店にも訪れてみました。こちらは所謂「古い本がたくさん並んだ古書店」という趣で、埃の匂いが印象的でした。蔵書内容・店構えも含め、個人的には北大通店が好みです。
ということで、釧路は『豊文堂』さんの紹介でした。
日本にお住まいの皆さんが道東の釧路に行く機会はなかなかないかとは思いますが*1来釧の際はぜひお立ち寄りを。なお僕の友人で、貧乏旅行の途中に真冬の釧路駅へと降り立った際、夜になって駅舎から追い出され、吹雪で道に迷った挙句、野良犬に後をつけられて電話ボックスに避難した、という経験を持つひとがいます。旅慣れした彼をして「死ぬかと思った」と言わしめた町、冬の釧路。お越しの際は野良犬と寒さに十分ご注意を。

*1:道内の僕でも市内に泊まったのはこれが初めてです。