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紺色のひと

思考整理とか表現とか環境について、自分のために考える。サイドバー「このブログについて」をご参照ください

怪奇!川ガール男 〜森ガールみやまちゃんの妹あらわる〜

ガール

怪奇!川ガール男
森ガール、山ガール……。自然の名を冠したガールは数あれど、そう言えば「川ガール」って聞いたことないな、と思ったことはありませんか? 本エントリでは、実際に川にでかけて、真の川ガールとはどんな存在か考えてみました。


川ガール、みなもちゃん登場!

ひょんなことから僕が「森ガールになりたい女の子」みやまちゃんと知り合って早一年。森ガールファッションで森に入ったりして散々な目にあった彼女から、久しぶりに手紙が届きました。

アサイさん、お久しぶりです。
わたしの妹が「川ガール」になりたいっていうんです。川ガールってなんですか? 教えてあげてください☆


ということで、今日はみやまちゃんの妹、みなもちゃんと待ち合わせなのです。彼女については、名前と17歳の女子高生ということしか聞かされていないので、ちょっとドキドキする。
あっ、茂みの向こうから足音が。どうやら来たみたいだ。


「アサイさんですかー!?」
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はい、こんにちは。みなもちゃんですね? みやまちゃんからお話は伺ってます。(なんかデカイな…)
「はじめまして! 今日はよろしくお願いします!」
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こちらこそ、よろしくお願いします。みやまちゃんにそっくりだね! 「えへへ、よく言われます!」
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「ところでお姉ちゃんからアサイさんに伝言が…」
!?
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この構えは……まさか腐海一の剣士! うわああああ!! つ、強い! 降伏! 降伏する!!
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「あの時のナタを借りて来たんです。あと『コルベットはもうもどりません☆』とのことです」 そうですか、ああびっくりした。
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そもそも「川ガール」ってなんだ?

さて、気を取り直して。川ガールになりたい、というみなもちゃんに話を聞いてみましょう。
「そもそも、『川ガール』ってどういうものなんですか? 森ガールは『森にいそうな女の子を総称するファッション・ライフスタイル』だよってお姉ちゃんから聞きましたけど」
実は、既に「川ガール」と呼ばれる女の子は一部に存在するんです。 「え、そうなんですか?」
例えばこちら、おじか・きぬ漁協の「KGPかわガールプロジェクト」は、「女性の、女性による、女性のためのフライフィッシング・プロジェクト」と題して、栃木県日光市の男鹿川で女性を対象にしたフライフィッシングイベントを開催したりしています。アウトドアウェアブランドのFoxfireと提携したコーディネート例もあるんですよ。
他にも釣り業界にはアングラーズアイドルという女性がいて、釣りに関する広報を担っていたり、釣り雑誌が女の子を表紙にしていたりしますね。


「そうなんだー。……でも、川でやることって釣りだけじゃないですよね? ほら、魚とりとか、カヌーとか、色々あるじゃないですか」
うん、その疑問に答えるべく、僕も自分で考えてみました。
川ガールとは何か、なぜ浸透しないのか - Togetterまとめ
「川ガール」と呼ばれる女性は既に存在するけれど、それは釣り・アウトドア業界主体のマーケティング用語としての意味合いが強いものです。森ガールのように、自己の思想・ライフスタイルを表現した結果がファッションに反映されているのではなく、ファッション先導の言葉になってしまっているのが現状だ、と考えました。



「川ガール」ってなんだ? 試してみよう!

……ということで、みなもちゃんには、色んな川ガールになって、しっくり来るものを探してもらおうと思います。 
「なるほど、了解しました!」


川釣りガール

まずは、川で釣りを――女の子らしく、オシャレにルアーフィッシングする女の子をイメージしてみましょう。 「いわゆる釣りガールですね!」
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「フィッシュオンです!」
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「うーん、さっきも言いましたけど、川での遊び方って釣りばっかりじゃないですよね。これが川ガール! って言っちゃうのもなー…」
そう言うと思って、ちゃあんと別のも用意してありますよ!


水あそびガール

続いては、水辺でのレジャー――カヌーだとか、ラフティングだとか、最近知名度が上がってきたキャニオニング*1なんかをイメージして、ファッショナブルかつ機能的な女の子でいってみましょう!
「みずっべっのっいっきっもーのー♪ だかーらー♪ おかでーはー♪ いきーてーゆけーないー♪」*2
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「おおっ、水の中でも活発に動けます!」*3
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「せっかく川まで来たんだし、魚とりとかもしたいなー」
そうも言うと思って、ちゃあんと用意してありますよ!


ガサガール(魚とりガール)

水辺の生き物と言えば魚! と言うことで、魚とりに特化したガールをイメージしてみました。草をかきわけ石をひっくり返して網に魚を追い込むやり方を通称「ガサガサ」と呼ぶので、それにちなんで「ガサガール」でいってみましょう!「こりゃまた色気のない格好ですねぇ」
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「うおぉぉおおぉお!」 みなもちゃん、何かとれましたか?
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「何も入りませんでしたー…」



ライフスタイルとしての「川ガール」とは

……どうでしたか、しっくり来るのはありましたか? 「うーん……どれも、水辺での活動に特化したファッションだとは思うんですけれど……森ガールみたいに、そのひとの嗜好とか精神性を体現したものではないような気がします」
うん、それは僕も同意見です。ということで、ライフスタイルとしての「川ガール」とは何か考えてみました。それには、「川」という言葉について、思いをめぐらせてみる必要があります。

なぜ「川ガール」という言葉にしっくり来ないか

前述の通り、現在「川ガール」は商業活動を主体として展開されていると言えます。その点、元ネタとなった「森ガール」が、mixiのコミュニティを発祥としていることとは大きく異なります。川ガールが川を舞台とするレジャー産業――川釣りやアウトドア――に深く関わっているのに対し、森ガールが森を舞台とする産業活動と関わりがないのも、こういった発祥の差によるものと考えられます。森ガールは、ある層の女性が好むものをざっくりとまとめた、一種精神的な形成をしているため、山ガールや川ガールと違い、「そんな格好じゃ森に入れないよ」というツッコミを生んでいるのでしょう。


さらに、「川」という言葉の持つイメージの多様さ、そして同時に持ち合わせているイメージの貧弱さが、「川ガール」がしっくり来ない大きな理由であると僕は考えます。
日本全国、「森」は「森」です。もちろん生えている木の種類も太さも広さも大きく異なりはしますが、「森」――林でなく森、と言われたとき、恐らく僕たちは、大きな木々に囲まれ、やや薄暗く、鳥の声がして、空気がきれいで……と言ったような、場に対するイメージを連想することができます。
それに対して、「川」はどうでしょう。「川」を思い浮かべてください、と言われたとき、さらさら流れる小川を想像するひと、木漏れ日の差す森の中の渓流を思い浮かべるひと、街の中を滔々と流れる中流部を思い浮かべるひと、三面張りの護岸に覆われた都市河川を思い浮かべるひと、あるいは金八先生の生徒たちが登下校する、広い河川敷の土手を思い浮かべるひと……恐らく、森と比べて、皆さんが抱くイメージはとても多様なものになるでしょう。これは、「川」という存在が、高いところから低いところへと、人間の生活の場を横切りながら流れてゆくものだからです。
また川は、その環境ごとに抱かれるイメージが大きく異なります。小川であれば春、さらさら、小魚など、渓流なら釣り、虫刺され、きれいな水、木漏れ日など、都市部ならドブ川、臭いなど、下流なら洪水、人生などなど……。「川」にまつわるイメージがこれほど多様だと、とても「ガール」なんて言葉でイメージをまとめることができるわけがありません。
結局のところ「川」は森や山と比べて、ファッションや精神性に対して結びつけづらい言葉であると言えます。だから、「これが川ガールだ」と言われても、どうもしっくり来ないなと感じてしまうのです。


生活の場としての「川」ガール

「それじゃあ、何をやっても駄目ってことじゃないですか。どんなのなら川ガールって言えるんですか?」
うん。僕は、ファッションとか流行とか考えず、「ごく当たり前に川に居る」女の子を川ガールと呼びたい、と思っているんですよ。
「『川に居る』? どういうことですか? 昔話のおばあさんみたいに洗濯とかするんですか?」
うん、それもいいでしょう。例えば高校生なら、学校帰りにふらっと川原に立ち寄るとか、橋の上から毎日覗く、とかでもいい。そこに川が在ること、自分が生活を送るうえで、川の傍に当たり前に居ること――そういう「生活の場として川を大切に思っているひと」が、川ガールたり得ると僕は思うんですよ。
だから、川ガールは普段着でいいんです。当たり前のように、川に居ればいい。詳しくは、教科書を渡すからこれを読んでくださいね。

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ライフスタイルとしての「川ガール」とは

……ということで、みなもちゃん。みなもちゃんが川を大切に想っているなら、今すぐにでも川ガールになれると僕は思っています。きみの普段着で、川の傍に居ればいいんだから。
「……なんとなく、わかりました! こうですね!」
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お腹、冷やさないようにね。 「……! どこ見てるんですか!」
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「気温は高いけど水がぬるくて気持ちいいですねー!」
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おっと、急に風が。 「あっ、私の麦わら帽子が!」
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きゃ あ……


み、みなもちゃーん!
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「ここっ(ガボッ)意外とっ(ガボボッ)深いですっ!」 だ、大丈夫かー!
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(ブクブクブク……) た、大変だ! なんとかしないと!
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「大丈夫、落ち着くんだ!」 えっ、そ、その声は!?
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ああっ、あなたは川ボーイ師父(せんせい)*4 「いかにも! 私が地獄から来た男! 川ボーイ!」*5 キメポーズはいいから早くなんとかしてください!
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「なぁに、こんなこともあろうかと、私はいつもマイ投網を持ち歩いているんだ」 マ、マイ投網?
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「任せておきなさい……こいつで一発だ! でやッ!」*6
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おおっ、無事に引き上げられてきたぞ。みなもちゃん、大丈夫?
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「大変だ、水をたらふく飲んで腹ン中がパンパンになっているな。どれ、ちょっと押してやれば……」
わー! なんか魚が出てきた! 
「これはフクドジョウ、ドジョウの仲間だな」
「……苦い! ぬるぬるしてすごく苦いです!」
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「……ふー、ひどい目にあいましたよ!」 よかった、無事でなにより! 「うむ、無事でなにより」
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……って、なんか背中に水色のものがスケてます! スケてますけどー!
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そして川ガールはみんなの心の中に…

さて、ちょっとしたアクシデントもあったけれど、川ガールという存在について、考えてもらうきっかけにはなったかな?
「はい、意識しすぎず、生活の中で当たり前に川と接する、ですね!」
まぁ、それは僕の意見として。みなもちゃんが「自分にとっての川ガールとはなんぞや」と考えてもらえれば僕は嬉しいよ。
「そうだな、そのテーマは『自分にとっての川とは何か』につながる、とても重要なものだ」
「はい! 今日はありがとうございました!」


「うむ。それではみなもくん、行くか!」 「はい師父(せんせー)!」
……え? 行くってどこに?
「ふたりは!」「川キュア!」
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……えー、えーと……。「怪奇!川ガール男」これにて完! ご愛読ありがとうございました!




謝辞

最後になりましたが、本エントリの作成に際し、撮影に協力してくれた妻、ポーズ指南・作業補助を担ってくれた妻、化粧をしてくれた妻、また「夫のまつげが長くなるのを見るのがつらい」「夫の透けブラを撮るのがつらい」と言い心が折れそうにながらも全面的に協力してくれた妻、そして何より最後には「だんだん慣れてきた、他に撮り残しはないの? 後悔しない?」と励ましてくれた妻に、心より感謝申し上げます。

*1:身ひとつで渓谷を下る、河童の川流れを楽しむ的なアウトドアレジャー。ヘルメットを着用して安全に遊びましょう。

*2:キリンジ「十四時過ぎのカゲロウ」

*3:水深のある川で遊ぶときは、通常のライフジャケットを着用してください。撮影の都合上エアー式ライフベストを用いましたが、川での使用は危険な場合があります。また、自分の体重に合った浮力のライフジャケットを選びましょう。

*4:川ボーイ師父のご活躍については、本ブログの「別冊紺色のひと 特集:川ボーイ A to Z」および「大人のための対子供格闘術【タタカイ】講座〜野外編〜」を参照してください。

*5:参照:東映スパイダーマン

*6:都道府県によって、魚とりに使用する道具には制限が設けられている場合があります。僕の住む地方では、許可なく投網で魚をとってはいけないことになっているので、撮影は投網を水に入れず、陸地で行いました。→撮影時の状況

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