紺色のひと

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再び三たび地の果てへ

出張ついでに、道東は野付半島へ。野付と言えば日本最大の砂嘴(さし)にして渡り鳥の観察スポット。オジロワシオオワシもちぎって投げるほどいる。何度か訪れているとはいえ、まだ見ぬエンカウントに期待は高まるばかり。
野付半島 - Wikipedia
しかしスーツ姿のうえ、望遠レンズすら持っていなかった僕は、海からの冷たい風に股引を履いてこなかったことを悔やんだり、強い逆光に目を細めたりしただけだった。
ここが野付。孫の手のような変な形であることよ。北方領土国後島まで十数キロ。

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雌シカの群れ。この時期は雄雌が別の群れで行動している…はず。

一般道の尽きるところから半島の根元方向を振り返る。強い風で背の高い草はほとんど育たず、ヨシ類とかハマナスの類が多い。右奥に見えるのは斜里岳とか標津岳とかそのへん。


定置網漁の漁具が海岸の至る所に放置してある。捨てられているのか、置いてあるだけなのかはわからない。

海岸に降りてみた。波が高く、海水は少し濁り気味。オレンジ色に見えるのは打ち上げられたホヤ。他にも得体の知れないモノがたくさん波に洗われていたけれど、靴の先でひっくり返すに留めた。そういえば、以前はアザラシの死骸なんかも打ち上げられていた。

一旦根元に戻って、半島の反対側、尾岱沼(おだいとう)の漁港に来てみた。港内にはクロガモ、オナガガモなんかが。
アイヌ語で沼のことを「トー」という。「長沼」はその名の通り、長い沼(タンネトー)から来ているという。尾岱沼のトウに沼の字を当てているくらいだから、野付湾のことを指しているのかと思っていたら、どうやら語源は「トゥ」(岬)らしい。興味深い。

トラックの荷台に積まれたホタテの貝殻をつっついているカモメさんに遭遇。カモメさんを見分けられたら、と思うのだけれど、道は長い。


北海道の南のほうも見て回りたい。それはまたの機会を待つことにして、とりあえず僕は春を待つ。