紺色のひと

思考整理とか表現とか環境について、自分のために考える。サイドバー「このブログについて」をご参照ください

4兄弟あらわる

突然なのだが、「創竜伝」を読んでいる。中学生くらいの頃に古本屋で買って3冊くらい読んだ記憶があるのだけれど、どうしてそれを読もうと思ったのか、まったく記憶にない。覚えていることと言えば「自動詞と他動詞を使い間違えるんじゃない」とか「好戦的な平和主義者」とかのセリフだったり、役不足と役者不足についての描写だったりだけで、ストーリーそのものについては(それこそ兄弟の誰がなんの竜かということすら)やっぱりほとんど覚えていなかった。そこで古本屋で揃えて一から読み直しているのだけれど、作者の反権力に対する想いというかそういう描写があまりに多くて楽しめない。自分の書くものなのだから好きにすればいいのだけれど、あんまりにもそれが薄っぺらくて鼻につくので読み飛ばしてストーリーだけを追っていたら、ペースが格段にあがった。続くんに言わせれば「作者のエゴ描写を掻き集めて綴じれば、厚さだけは辞書なみのさぞかし立派な本が仕上がるでしょうね。もっとも、誰かが読んでくれるとは思いませんが」くらいのものだ。とりあえず、手元の10巻までは読んでみることにする。

創竜伝(2)摩天楼の四兄弟 (講談社文庫)

創竜伝(2)摩天楼の四兄弟 (講談社文庫)