紺色のひと

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夏と時間

いつの間にか夏である。サミットによる警備が物々しい街中も、半袖で外を出歩ける夜も、じっとりと滲む額の汗も、これでもかというくらいに夏である。
時間の経過を感じる。友人の婿入りの報せに、「お前も三年目か」という上司の言葉に、人ごみで酔うこともなくなった身体に、振り返ることなくとも時間の経過を感じるのだ。
生きている気がする。