紺色のひと

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終点

幼い頃に利用していた地下鉄駅に久しぶりに降り立った。いつも使っていた公衆電話は撤去され、広く感じたホームは他の駅と同じで、辺りを見回しながら学校帰りにチョコを買ったキオスクはなくなっていた。駅前の風景も変わり果て、ただケンタッキーだけが当時のままだった。
景色に置いていかれてしまったように感じたけれど、きっと僕も変わらないように変わりながら続いてきているはずだ。あの頃の僕を知っているひとは少ない。そして、多かろうと少なかろうと、今となってはどうでもいいことだ。僕は進む。